平成27年特許法等の一部改正について
今年7月3日に参議院本会議で平成27年「特許法等の一部を改正する法律」が可決・成立しました。
改正法の概要は下記の通りです。
1.職務発明制度の見直し
職務発明に関する特許を受ける権利を初めから法人帰属とすることが可能になります。従来の従業者帰属の制度も残りますので、企業が選択的にいずれかの帰属を決定できることになります。
2.特許料等の改定
特許料(出願料+年金)が10%程度引き下げられます。併せて商標登録料が25%、更新登録料が20%程度引き下げられます。改正法の施行日前に納付する案件には適用されませんので、納付期限が施行日以降の場合には、施行後に納付された方が得策です。
3.特許法条約(PLT)、シンガポール条約(商標)への加入
条約を担保するため、特許・商標の手続の利便性を向上させる規定が導入されます。これにより、拒絶理由通知に対する意見書提出期間が過ぎた後でも、省令で定める期間内であれば手数料の納付とともに意見書を提出することが可能になります。
詳細は下記リンクを参照下さい。
平成27年度特許法等改正講義ビデオ&テキスト
https://www.jpo.go.jp/torikumi/ibento/ibento2/h27_tokkyo_video.htm
改正法は来年7月9日までに施行される確定していますが、施行日は未だ確定していません。過去の改正法に照らしますと、施行日は平成28年1月1日若しくは4月1日になると思われます。